下水道用マンホールは、管きょ清掃点検等のために、管きょの会合する箇所や管径や勾配の変化する箇所などに設けられ、レジンコンクリート製マンホール(レジンマンホール)は、その材質特性から従来は耐酸性を要求される温泉地や凍結融解の激しい寒冷地等を中心に用いられていました。
レジンマンホールは、酸に強い不飽和ポリエステル樹脂をセメントのかわりに使用し、骨材、充填材、鉄筋やガラス繊維などの補強材と共に一体成形した組立式のマンホールです。素材となるレジンコンクリートは、 強度で優れた耐久性を有することから、薄肉・軽量化した製品設計を可能にします。
近年、下水道をとりまく腐食環境は、コンクリートの劣化を促進し、大きな社会問題となってきました。この様な腐食環境、特に硫化水素に起因する硫酸に対して優れた耐食性を持つレジンマンホールは、下水道用資器材として広範囲に用いられ製品の多様化も進んだことから、日本下水道協会規格として平成9年に「JSWAS K-10」が制定されました。
制定から10年経過した平成20年に規格が改正されました。この改正では、寸法等をきめ細かく規定する従来の型式規定から、性能規定へ移行した点が大きなポイントです。 |